私も履歴書 10 |通帳の奏でる音楽

2024年11月10日

配り終わった僕らは、再びにしやんのHONDA CITYに乗り込みました。

関大前を出る前に会社で待機している佐々木さんに、公衆電話から確認してみました。
もしかしたらもう電話がじゃんじゃんなってるかも!?と思ったのですが、そんなことは・・・ありませんでしたw。

ただ、僕はもう確信していました。にしやんの言ってた通りでした。
合格したことが、まさに顔に書いてある。僕らは迷いなくパンフレットを配ることが出来ました。
去年の今頃の僕と同じ・・・「いますぐクルマに乗りたい!」という心境の18歳たちがきっとたくさんいたはずです。

西中島南方の駅前にあるライオンズマンション新大阪第3の1108号室までは30分かかりません。

ふたりでオフィスに戻ると、案の定、佐々木さんひとりしかいない事務所に、2本ある電話回線の取れていないもう一本は電話が鳴り響いていました。

「は、はい、お電話ありがとうございます。 ・・・運転免許のマイライセンスです。」

「あの、さっき関西大学の合格発表で、パンフレットをもらったんですが・・」

(!!!)

いつもであれば、Lマガジンやプレイガイドジャーナルに載せている広告は資料請求用の告知なので、先ず住所から伺っていくわけですが、
今回は各受け入れ校の入学日程まで記載してあるパンフレットそのものを配っているので、ワンステップ少ないのです。もう、貰った電話でそのまま入学予約を受けていきます。

怖いくらいに、どんどん決まる。
手前の日程から埋まっていく。

まさに入れ食い状態です。2月10日、一日のみで15人は決まったと思います。

ひとり26万5千円ですから、、400万円近い売上げです。
にしやんもさなさんはニコニコしています。

明日も、関大で別の学部の合格発表です。

それから
2月半ばまでほぼ毎日毎朝、関西大、関西学院大、同志社大、甲南大などの合格発表の会場に行って、同じように合格した(と思われる)人だけに
「合格おめでとうございます!」といいながらパンフレットを配りに行きました。
終わってから急いでオフィスに帰り、机の前で電話が鳴るの待ちました。毎日たくさんのお電話と、多くのお申込を戴きました。

そして僕は、日々じわじわと、この尋常でない日常に感じ入ってました。

( なんてこった。すごく楽しいやんか。)

結果的に、僕らは2月中旬からと3月20日すぎまでの入学だけで160人の入学を捌きました。

いや正確には、それだけしか売ることができませんでした。いちばん売れる繁忙期の入校枠をそれしか持っていなかったのです。
2月も下旬になった頃には、僕の仕事は希望の日程に入校できない人へのお詫びが仕事になっていきました。

入校枠さえあれば、極端な話、その5~6倍は売れたと思います。それぐらい電話は鳴り続けていました。

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僕自身もそうだったように、お客さんはみなさん合宿の入校日の前日までに全額を支払ってくれます。
マイライセンスは、主要な提携校とは、合宿を卒業した翌月末に学校にお支払いする契約をしていました。

僕は毎日12時前、、西中島南方の駅前にある三和銀行に通帳記入に行っていました。
大袈裟でなく、ほんとうに吸い込まれたら、何分も出てきません。

中でギーギーガーガーって音出しながら通帳のページをめくっていきます。まるで、通帳の奏でる音楽です。

3月も末に差し掛かった頃、マイライセンスの三和銀行の通帳残高は 4000万円を超えていました。

あの頃、有頂天の僕はもちろんのこと、
おそらく さなさんも、にしやんも スロットマシンで大当たりが出たような気分だった、と思います。
 

 

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