アナーキーな異国でフツーに商談

2020年4月18日

いくつかの商談でバンコクに。
3年ぶりですが、かわらない能天気な もとい平和な雰囲気に包まれた喧騒とのどかさがMIXした街です。

しかしながら観光客はあまり見られません。
今バンコクでは政争やってるのでその影響です。9月に非常事態宣言でたり、10月初には反政府団体と警察のもみ合いで人が死んでいることもあって。

でも観たところ全然かわりないですし、みんな普通に働いています。
マターリした感じも相変わらず。

こちらの方に聞くと、極端に減ったのは日本人観光客、ということでした。とくにNHKの映像がネガティブに映った影響だ、と言ってます。なるほど。日本人って報道の影響強そうだなぁ。

それに日本人はそういう事象の後ってけっこう長期にわたって避けますもんね。
津波の後のプーケットとか、ディスコ爆破のあとのバリとかもそうでした。

21日、前首相のタクシン・チナワット氏の実刑有罪が確定しました。国有地不正取得にともなう汚職防止法違反罪などで懲役2年ですって。ふーん。

4年位前に案内された新規開通の地下鉄観に行ったとき、普通に「地下鉄構内の広告はタクシン首相の息子が経営している広告枠管理会社が枠の総販売元をやっている」って真面目な顔で案内されたものですけどね。

で、どんな政争かっていうと、
2006年、タクシン氏が首相在任中に首都バンコクにて軍部のクーデタがあって失脚したのち、今年8月から氏は英国に再脱出してるんですけど(9月まではイギリスでサッカー・プレミアリーグのマンチェスター・ シティーのオーナーやってた)、その後に民主的プロセスで行われた選挙で、勝った政党が要するにタクシン派でして。いまの首相も、タクシン氏の義弟ソムチャイなのです。

結局、タクシン氏を絶大支持しているバンコク等の都市を除く地方農村部と、国家の歳入の大半を支えている反タクシンの企業および都市生活者、軍部では、人口がまるで違うので、ひとり一票の民主主義で投票しちゃうとタクシン側が勝ってしまうんですね。
・・これは根深い。けっこう解決に時間かかりそうです。

首相府はいまは反政府団体が占拠!?しているので、首相はいま昔の空港にて執務をしています。
えっ!まさに無政府状態でしょ。漫画のようです。

でも観たところ全然かわりないですし、みんな普通に働いています。
マターリした感じも相変わらず。

政治が空転しても国家のリーダーシップが不在でも、なぁーんも関係なく企業も市井の人々もかわりなく動いてる様子には、危機感を飛び越えて、間が抜けてる感覚を覚えました。

あぁ一緒か。