「ネット選挙」。出でよ政治家タレント

2020年5月14日

4月24日、爆弾投げ込まれている中のタイ/バンコクに仕事で来ております!。

長期化してるタイの政変については、語るほど詳しくはないのですけど、背景としてまとまっているNHKの解説サイトなども基礎知識として読んでいただきつつ・・
一言でいうと、前首相であり大金持ちであるタクシン氏と、氏に対立している現政権との争いが、ここまで大騒ぎになっているわけです。

タクシン派(赤シャツ派;UDD、経済改革急進派)と 反タクシン派(黄シャツ派;民主党+軍部;PAD、タクシン時代に権益を奪われた旧既得権層)の争い。
ややこしいのはタクシン氏をクーデターで国外追放にまでして始まった現政権ですが、民主主義の原理原則である国民一人一票の多数決が実現すると・・おそらく貧困層・農村部の地方の票をがっつりおさえているタクシン氏が勝ってしまう!ことにあるんです。

バンコクを中心とする中産階級・既得権層よりも、タクシン氏が政権時代にお金を直接的に配布(!実話)してがっつり取り込んだ地方の貧困層のほうが人数が多いのですww。

つまりこの様子を対岸でみると、原理としてカネのある人、宣伝力のある人が勝つ って仕組みは、確かに根源的な問題をはらんでいるでしょう、ねぇ。

かたや我が国における公示後の有権者に対する選挙活動についても厳しく制限している公職選挙法。その法の目的にはタクシン氏のこれまでのタイにおける選挙活動のような『有権者への直接的(金銭)なメリット提供や、金銭的に余裕のある候補の情報だけが他候補者からの情報よりも多く伝わる』=【金のある候補者が勝つ】ことも牽制していると思うのです。

この夏の参院選からの解禁が確実視されている「ネット選挙」活動には従来より多くのメリットが指摘されていました。
 ↑ コスト削減、若年層の投票率増加、個人献金の普及・・こりゃ、いいことばかりぢゃないですか。

一方でネット選挙でよく指摘されるデメリットは、候補者間・有権者間のネットリテラシー差異による情報量の不平等や、ネット内における誹謗中傷、虚偽情報、なりすましのリスクあたり。
そして・・タイで起こっているように、そもそも候補者の資金量の差異によって、有権者に届く情報量に差異が出来る、ということを心配している方も多いのです。

しかしながら・・ネットの普及が進んだ昨今のご時世となり、ブログ、twitterやfacebookのような万民に提供されているソーシャルサービスの成長もあったことで、そういった問題が一気に解決してきました。そして先進国に大きく遅れましたが、この夏の参院選から現実のものとなりそうです。

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先日4月12日に田村さん( @kotarotamura )と堀江貴文さん( @takapon_jp )とご一緒にUstの田村耕太郎チャンネルに出演させていただきました。
テーマはこの「ネット選挙」。ぜひご覧ください(僕は相当酔っ払ってますけど (;´∀`)スイマセン。

「耕太郎が行く」ネット選挙 前編(31:08)

■「耕太郎が行く」ネット選挙 後編(33:54)

■皆さまのtweetまとめ togetter

さて、僕がネットを通じた政治活動そしてネット選挙の実現で、一番期待していること。

それは、まさに田村さんのような 政治の才能(タレント)がある候補者が、その主張や政策を、ネットを通じて幅広く有権者に発信し、投票に際しての選択のための情報が存分に提供出来る環境 になることです。キラ星が如き 独自の主張のある、腹をくくった 政治家が数多く登場 してほしいのです。

・・・・動物園のような議会!素晴らしい。国会の視聴も楽しみになりそうです。

正直 いまの選挙で提供されてる情報は、主に謎の笑顔ポスターと名前だけを連呼するだけの選挙カー。はっきり言って一般人には他候補との政策の違いなどわかりません。

ほとんど差異が分からない。誰に入れていいいかわからない。だから大方の有権者は、少しでも親しみのある  タレント政治家 に投票しているのです。

今回の参院選でもいつも以上に、どの党からも 高齢者にはそれなりに知名度のある 往年の役者、歌手、スポーツ選手、お笑い、、の多いこと多いこと。呆れるばかりです。

タレント政治家ばっかの空虚な国会が、個性的な政治家タレントが議論を戦わせる国政の場へ。ネット選挙の実現によって日本の政治は大きく変わるのではないでしょうか。