国際会議に行くとは言うが、カジノにも行くとは言わない
7月14日付けの日経夕刊に「世界のカジノ客離れ深刻」という記事が。ネットにも超短縮記事。
(ちなみにシンガポールでは日経だけじゃなく、どこも夕刊はありません)
ラスベガスやモナコ、マカオの総収入が2桁減ってことで。
ラスベガスのあるネバダ州のカジノの1-4月総収入は35億2000万ドルと前年同期比14.6%減少。モナコも前年同期比19%、マカオも11.8%減ったそうです。
まぁ世界大不況下なわけですから、ある意味当たり前だとは思います。
最も大きな影響はいわゆるVIP(高額レート賭ける人)が減ったことだそうですけど、そのVIPがいちばん大不況で資産減っている方々ですからね。そら、そうでしょ。
これら3大カジノ拠点は、当然ながらMICE※の誘致にも熱心です。なぜなら相乗効果が極めて高いからです。
団体パックツアーの観光客よりも、MICEに社用で来ている会社の偉いさんのほうがリッチな懐具合の人多いですから、同じ客でもいい(お金を落とす)客である可能性が高いし。
ギャンブルオンリーが目当ての人はけっこう手堅いプロ?の人や、眼が血走っている人が多いので、そういう方々ばっかりだと、さすがに雰囲気も殺伐としてますからねぇ。
MICEついでに顔出すようなライトなギャンブラーであれば、けっこう気前よく遊んでくれる人が多そうですし、どう考えても大事です。
きっと翌日も早いから勝っても負けても深くやらず、翌日に備えてちゃんと寝て、次の日も来てくれそうです。
なにより
「カジノに行って来る」って言って会社は休みにくいですけど、
「カンファレンスに行く」とか「国際シンポジウムに行く」とかって用事でラスベガスやマカオに行くのは堂々とした言い訳として通りやすい。
実際、僕の周りの経営者の皆さんも揃いも揃ってみんなカジノ大好きですが、やっぱりそういった社用でのイベント視察や会議参加のときに寄ってますね。例外なく。
加藤もラスベガスやマカオのカジノには何度か訪れましたけど、思いおこせば確かに私自身も来訪時の主用事はCOMDEXやInterop参加或いは媒体さんの研修といった、ビジネスコンベンション参加でしたね。
そんな感じで出向くと、確かに昼間は社用イベントで忙しいですけど、夜は空きますからね。
僕はラスベガスで大好きなシルクドゥソレイユや大規模なマジックショウを観に行ってますけど、そうでもしなきゃヒマですから。
最近になってマカオが、MICE誘致に真剣に取り組んできているのは、ここがラスベガスやモナコよりも、はるかに香港やマカオ・中国本土のセミプロ!?・ギャンブラーだらけになってしまったことに対する反省もあるのではないかと思います。
さて、
そのMICEと言えば、アジア最大の拠点(世界でも3位)はシンガポール。
前にもMICEの話題したときにも書きましたが、ほとんど毎日、国際規模のコンベンションやシンポジウム、会議が開催されているんです。
そのシンガポールに、この世界大不況下、3大カジノのクオリティを上回るカジノが今年・来年と空前のスケールで2箇所もオープンします。これはスゴイことになりそうですよ。
というのも、この国は今の段階で既にダントツのMICE誘致国ですからね。
ギャンブルがなくてもきっちりできていたところに超弩級カジノですから、ここが流行らないわけがない、と思ってます。
シンガポールはどうもおっさん向けのレジャーが少なく、それこそMICEで来星する友人(中高年)からも「レジャーがない!」とよくぼやかれていたので、良かったです。
今年末のマリーナベイ・サンズ(一部開業)、来年のリゾートワールド・オブ・セントーサともにとっても楽しみにしています。
皆さんもぜひ開業に合わせ御来星を計画してください。
ちなみに僕はカジノは嗜む程度でして、、、ギャンブルやらないってうか苦手なんす。
まぁ人生が賭け事みたいなものなんですけど。
MICE※とは、ビジネス来訪客が多数来訪する分野の催しのことを総称した国際的な略語で、
・企業等のミーティング(Meeting)
・企業報奨・研修旅行(Incentive)
・国際会議(Convention/Congress)
・国際展示会、国際見本市 (Event/Exhibition) の頭文字をとっている