税制こそ国家の背骨

2020年5月11日

 

まずAmazonへの140億円追徴課税の件ね。問い合わせ&コメントご要請いただいてるので。

当のAmazonにとっちゃもともと日本とともに世界一水準の米国に税金払っているわけで、支払先を変えろってことで、どの道支払う金額はそんなに変わんないんですよ。

つまり問題は米国と日本の徴税当局の税収が、0円か140億円かの戦いなので「2国間協議」ってことです。

これの本質は、日本の日本人にモノ売って儲けてんだから税金払いなさい、ってことなんですけどね。

でもこの報道によると、そうは言えずに市川の物流センターは営業所に見なせるから税金払えって理屈でしょ。

でも、だとすると今回は上手く進んで140億円獲れたとしても、こういう本とか雑貨みたいに物理的なモノじゃない、たとえば電子化された音楽や書籍は海外からインターネットのなかだけで直接課金&供給されちゃうから、苦しいぢゃん。
そのあたりは日本の国税当局はどう考えてんだろうねぇ。

で…みたいなことを調査したり、ご一緒に講じたりっていうのが、昨日今日の加藤への召喚ニーズではあるが、これが仕事というか、日本企業のアジア進出支援 につながってるのかしらん?!。

こんなことも含めて、今日もけっこう移動中とかにtwitter書いていたんですけど、明日から東京を離れることもあり、なんか一日書いたことをひとつに繋げて、ブログにアゲとこうと思ったので、ささ~と纏めておきますねw。

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加藤が、前からなんとかなんないかと憂いている日本の少子化はさ、いろいろ助成とか男子産休とか減税とか、インセンティブ系の人口政策でこれから徐々に改善できたとしても、、、実はもう一方の高齢化は見事に改善?出来ない。もちろん阻止も出来ないでしょう。

我が国の個人金融資産1500兆円の70%を持っている高齢層が、永遠の命!?を求め自己の長寿への投資と延命医療技術は更に超加速度で進むと思われるし、少なくとも僕らが存命中に死亡平均年齢が下がることはないでしょうし。

ということで当然、
あと数年もすれば有権者の過半は働いていない人になる。その人たちに支持される政治がマジョリティになるわけで。いわゆるシルバー民主主義ですな。

働かない人が増える、つまり所得税のような直接納税をしている人の人口比も、相対的に減り続けていくわけだから、だからこそ消費税=間接課税を税収の幹にスライドしてかないと思っています。

2010年度はやはり国債収入が税収を上回る最初の年になりそうだけど、こんな足元の現状で、とても世界一水準の法人税率を下げようってことにはなりにくい

たとえ世界一水準の法人税率でもさ、
国内の内需パイの取り合いならば、敵が日本社でも外資でも、日本国内での事業・収益に対しては税率同じだから、まだいいんだけど、グローバル経済の進行の延長でアジア内需取りに行こうとすると調子悪いんだなぁ。

フツーに、税率低い国に本社がある競合他社とはフェアな競争になりにくい。

同じスーパーで売ってる同じカテゴリの消費財で、日本社と課税率低い競合社とでは、生んだ収益から掛けられるR&D費用もブランド投資もケタが違ってくることも大いに考えられちゃうでしょう。

それでなくても、既に日本国内の労働コストは世界一水準だし。競争力が低下してるわけで。

やっぱり消費税率が上げられるチャンスがあるのであれば、法人税率の引き下げは同時に検討してほしいんです。

ていうか、既に日本は高齢有権者支配の選挙になってますよねぇ。
こういった仕事リタイア層にとっては、直接税(所得税)率下げて間接税率が上がるのは調子よくないでしょ。

だから出来るうちに早めに消費税率を上げておかないと、我が国の有権者の不労者率が高まるほど法制化が困難になる気がするんだよぅ。

いま民主党が消費税率アップの凍結を唱えてるけど、それこそとんでもない問題先送りだと思いつつ・・・明日から東京を離れます。

ところで
早房 長治って方が書いた「税制こそ国家の背骨」ってタイトルの本が古巣の徳間から1989年に出てるんですね。この本、読んでないけど。

ただ今日のエントリのタイトルを考えてたら、検索にかかった。かっこいいコトバだな。これを戴こうと。きっと飯塚毅さんもそう思ってたんだと思うんだ。