韓国のブランド・ものづくり戦略に刮目せよ

2020年5月14日

 
タイ、インドネシア、ベトナム、ミャンマー、マレーシア、そしてシンガポール、、東南アジアを廻っていてとにかく眼につくのが、韓国、台湾製のテレビドラマ放送です。

かたや日本の番組はほとんど放送されていません。あ『おしん』『たけし城』がまだ人気という噂は聞いたことありますけど・・・(;´Д`)。

言うまでもなく、日本は世界有数のコンテンツ大国です。自国で「制作能力のある放送局がいくつもあり、作った番組を朝から晩まで放送できる国」なんぞ数えるほどしかありませんから。

ところがアジアの放送局では、日本のコンテンツは蚊帳の外なんですな。

一方で、どこのアジアの国でもDVD屋さんに行くと様相が変わってきます。ドラマ・映画(そしてアニメ)ともに、日本の俳優女優さんがパッケージにどーんと載ってるDVDがやたらと目につくのです。

実は、これらのほぼ全てが違法DVD(海賊盤)。日本国内での放送直後の連続テレビドラマもBOXケースとかに入っている!(豪華5枚組で全13回/1クールまるごと)。華人黒社会の資金源とも云われています。 (…東南アジアはどの国も映画一本なら100~300円相当です)

つまり人気あるんですよ。だって面白いもんね、それなりに。もちろん韓流も面白いけどさ。

では、なぜアジアのテレビ局には流れないのか。

それは総じて日本の権利者が放映権を外国に売りに行ってないから。よしんば売っていたとしても、けっこう高い。つまり買えない=買わない。・・・しかも最近は人気も興味関心も落ち気味。

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ところで、6月に初めて訪れたアジアを代表する親日国ベトナムの首都ホーチミン・シティのテレビ放送では、韓国ドラマばっか流れていました。ちなみに合間のCMスポンサーはsamsungとLGばっかでした(;´Д`)。

この傾向は今に始まったことではなく・・90年代後半からだそうなんですが、その背景を聞いてタマゲました。

なんと韓国政府が国策として、韓国ドラマをベトナムの放送局に無料!!!で提供してきたから。

そしてベトナムの若者はその韓国ドラマやCMで出てくる出演者のファッション、家電製品や家具に憧れているのです。どへぇ賢い。(… どんだけ日本と違うんだ。)

いまやベトナムのみならず、東南アジア全域で韓国製番組に出演する韓流役者やKPOPアイドルがブームとなっています。ゴイスー

そう、ここシンガポールやバンコクでも人気です。毎日のように目にしてます。中国への芸能文化輸出国である台湾ですら、芸能雑誌の半分以上が韓流スターの記事になっている状況です。

そして、、、日本。
これまでのBoA、東方神起、Rainなどに続き、今年になってからKPOPアイドルが雪崩を打って日本に上陸してきてます!。少女時代、KARA、4minute、SUPER JUNIOR、、、まだまだ韓国の、国を挙げたアジアをターゲットにした文化浸透戦略は続きそうですな。

もちろん韓国の強さはソフトだけではありません。
ベトナムで、そしてアジアで圧倒的なブランド力をつけてきている韓国製品。そのグローバリゼーションの進む世界に真正面から向き合っているモノづくりの強さの秘密を、当事者として現場をみた方が語っておられるので、是非御覧ください。
元サムスン電子常務・吉川良三氏「日本がものづくりで韓国に負ける理由」

ちなみにシンガポールのカラオケでも、韓国のポップス(そして台湾のバラード)をみんな唄ってます。

※約一年後の追伸※

このコラムを書いた約一年後の2011年8月21日に、この記事も引用して、GQ japanにて

「反韓流のデモの様子を、シンガポールでみて思うこと。」 を発表しました。こちらも是非、あわせてお読みくださいまーせ!♪。

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しかしながら、このコラムに対し を名乗る平知己さん(コピーライター)さんから、twitter、はてブを通じて、「元広告屋の浅~い落書き」 とやぶから棒に批判を受けました。

日本を代表する広告代理店にお勤めになられている方で、しかもコピーやクリエイティブを業務として行っている方から、懸命に書いた文章に対して一刀両断に 落書き と切って捨てられてしまいました。 哀しいです。

この方がどれほどの方かは存じ上げません。
ただ、このような心無い 落書き は控えていただきたいと、切に願います。