TOMOS companyの資本と経営に参画しました。世界に挑戦します

不肖加藤順彦は、本日2022年4月1日付でTOMOS companyの資本(少数株主)と経営(取締役)に参画いたしました。

同社は栃木県宇都宮市の法人で、2015年7月31日の創業です。これまで合同会社TOMOS companyとして営んできましたが、本日付にて株式会社に組織変更となりました。カバンや財布、ポーチ、衣類等をつくる縫製品製造・アパレル業の会社です。他社様と大きく違うのは生地・服地(刺し子/SASHIKOと古布加工/BORO)の段階から自社運営の作業所で製造している点で、ここは大きな特長と言えます。

もうひとつユニークなことがあります。当社が「福祉事業所」であることです。現在所属しているメンバー(社員・パート・利用者)の8割が世に云う障がい者なのです。

就労継続支援B型事業所TOMOS 松原

2022年4月段階での事業所は3拠点あり、就労継続支援B型事業所TOMOS2ヶ所(社員3、パート3、利用者23)、就労継続支援A型事業所TERAS1ヶ所(社員3、パート2、利用者28)を運営しています。

【TERASブランドムービー(2分26秒)】 

 

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TOMOS companyと巡り合ったのは2021年12月のことでした。

祖父が創立した堺愛育会を通じて、生活介護施設あすなろ授産所の授産製品ECサイト構築とPRコンテンツ(ふらとぴ)に掛かる費用を全額寄付するくだり https://katou.jp/?eid=5113 を、サンクチュアリ松岡伸彦さんに伝えたところ、彼がピンときて紹介してくれたのです。

年の瀬迫る12月28日、一泊行程で宇都宮の作業所、オフィスを訪ねました。最高でした。作業に向き合うひとりひとりの眼が、手元が、いいんです。社長の飯島亮さん、相棒の吉田佳祐さんとの飲み会も深いレベルまでお話しできて盛り上がりました。

彼らには挑戦したい事がありました。それはTERAS製品を売ることです。世界に通用するブランドにすることです。

そして、そこに至るステップとして年間1800万円販売するという目標がある、と云います。1800万円の売上を作って最低賃金雇用を破壊したい、と。

【就労継続支援A型事業所TERAS】

なぜ1800万円なのか。就労支援は事業所に通っている方の人件費分の売り上げを作るという国の目標がある!そうです。その金額が年間で1800万円なのです。日本には約12000ヶ所の福祉事業所があるということなのですが、この目標に到達している事業所は非常に少ないそうなのです。 (そらそうでしょう。往時はあすなろ授産所のECサイトを一生懸命つくってたのでハラオチしました。)

【飯島亮さんと初対面。BORO FABRICによるタペストリー:TERAS 220,000円】

『TOMOS companyはこれまで製品作りをしてきました。この先は売りたいんです』と熱く訴えてきました。

『 年間1800万円の売上をクリアすると「障がいがある方を最低賃金で雇用する」という壁を壊すことができます。TOMOS companyの事業所に通ってくれている方々が快適に暮らせるグループホームも作れる。グループホームがあれば、日本中から刺し子をしたい人を迎えることが出来る。だから1800万円売りたいんです。』

多くのメンバーは宇都宮近郊から車で通っています。でもずっと送り迎えしてくれてる親御さんが元気なわけでありません。コロナが明けたら、また皆で集まれる場所を創りたい。そして今は遠くの場所に住んでるけどTOMOS companyで働きたい、自分のすきな縫い物をして稼いで生きていきたい人がたくさんいることを二人は感じてました。

 

ああ、なるほど。

すごくいいなぁ。夢がある。

ほどなく「株式会社」にしようと提案したのは僕でした。僕も資本と経営に参画させてほしい。しっかり利益をだして、グループホームを作って栃木県外からも利用者を募ろう。TERASブランドで世界のマーケットに出ていこう、と申し出ました。   (…みなさん、こんなおっさんを混ぜてくれてありがとう…)

 

多くの方が「福祉で利潤を出すのは厳しい」「福祉とブランドを掛け合わせることには無理がある」と感じることと思います。で、大概の事は経験してきた僕は「困難そうだからこそおもしろい。やったろやないか」と意気に感じています。ここまでの人生、逆張りで鳴らしてきました。アパレルの経営ではsatisfaction guaranteedで辛い目にあってますが、あの頃の経験も活かせるはずです。

皆様が購入してくださる売上は1800万円に直結します。なので是非TERAS https://teras2017.stores.jp/ でご購入くださいませ。もちろん製品はめちゃいいです。障がい者が作っているからどうのではないんです。フラットにみて、手に取って頂いて、製品として優れています。世界観・価値観がものから伝わってきます。

僕は当社を通じて、誰だっていつかは障がい者になるのだから、線引きされた概念を乗り越えているcompany=会社つくりに挑みます。どうか皆さま、応援よろしくお願いいたします。

 

「福祉の未来に明かりを灯そう」と創業されたTOMOS companyが明かりを灯す瞬間を、作業所の仲間と(僕と)一緒に見ようじゃありませんか。