2020年 10大トピックまとめ

2021年1月1日

未曽有の2020年も残り僅かとなりました。

12月26日、僕は176日ぶりに日本からシンガポールに戻ってきました。そう、いまCBD(中心部)の某ホテルにて強制隔離生活を送っております。まだ4日しか経っておりません。はい、あと10泊もいなくてはならないのです。いま昨日から今日にかけて主に何をしているとかいうと、Googleの空き容量が減ってきて、例のアラートが出てきてるので、メールや写真を削っています。その作業は…虚しいですw。

ここで年の瀬恒例の10大トピックを挙げておきたいと思います。2019年のはこちらです→  https://katou.jp/?eid=673

 

1: コロナ禍大停滞。全て計画崩れ。前半:シンガポール 後半:日本 で動けず。

1月22~24日、武漢での新型感染症の猛烈な報道がシンガポールにも伝わってきました。とても驚くと同時に相当な覚悟が要りそうだと感じたのです。直感的にその日からはニュースとスケジュール、双方から睨めっこを始めました。

以降の武漢からの中国全土そしてアジア各国への広がり、未知のウィルスの脅威、が報じられるたびに、近い将来、マレーシアそして日本への渡航も制限が出てるのではないか、と日々感じつつ淡々と仕事には取り組んでいたものの、結局… 2月中旬には当面の日本渡航を断念。

更に月2ペースで組んでいたクアラルンプールでの金太郎細胞点滴ツアーの新規受注も止めることを決めました。じきに3月14~15日のクアラルンプールへの点滴随行を最後に、無期限のシンガポールでのステイホーム生活に突入することになりました。

そして3ヶ月半。日本の緊急事態宣言の解除、Jリーグの公式戦再開の報を確認してから、日本に移動したのは7月上旬。以降一昨日まで感染対策をしっかりしつつ、主に江戸川競艇と表参道交差点界隈を拠点に、アルビレックス新潟のゲーム(ホーム&アウェイ)日程に合わせ、移動して生活してきました。

ということで、本年はまったく当初の行動計画とは全く違う生きっぷりになってしまいました。前半の半年はシンガポール(クアラルンプール点滴随行も2回のみ)。後ろの半年は日本各地。まったくなんてことでしょう。こんな経験は今の人生ではもうないと思いたいです。

 

2:家業マルイチグループは急ブレーキ。幹細胞点滴のご案内停止。

昨年の10大トピックでも触れてますが… 今年2020年は家業マルイチグループとして取り組む新規事業に全力集中する所存でした。(~2032 :壮年期  ベンチャー型稼業承継で世界一挑戦イヤーズ)

具体的には  ■シンガポールの持株会社ToGEAR PTE.LTD.として昨年から始めた、骨髄由来の他家/間葉系幹細胞である『金太郎細胞』点滴のご案内事業(投与はマレーシア首都クアラルンプールのクリニックにて実施します)の積極的な展開。

そして  ■その子会社と位置付けた2021年に創業70周年を迎える株式会社マルイチスチールセンターの新規領域『理美容シザー関連の3事業( 買取、研ぎ、サブスク )』 の両輪です。

まことに遺憾ながら、共に新型コロナ禍の影響を直接的にうけてしまい、ほとんど売上を伸ばすことことがかないませんでした。点滴に至っては3月15日以来、実施できて(クアラルンプールにお客様が入国できて)いません。いまなお、その営業の再開もアクセルを踏む時期は見えていない状況です。

ただ一方、実弟の息子である顕太郎さんが、家業承継に強い関心をもってくれることになり、それはたいへんに嬉しいことでした。 己はこの先も懸命に取り組み、ぜひ彼にバトンを渡すことを早期に実現したい所存です。またこの2年間、マルイチグループ運営の右手/左手/奥の手として大車輪の活躍をしてくれた奥村さんに、グループとして烈しくコミットし続けている投資参画先(在シンガポール)のリーダーシップを託すことも決まりました。来年こそは大きく成長を期したいと思っています。

 

3:新規参画先:ドッツアンドラインズ・ひろのぶと

家業の承継によって向きが変わった僕の残りの人生。昨年は人生計画を大幅に見直し、先の13年(~2032年)は家業の成長と事業承継に全力を尽くすことを決めました。そのために、若者を対象として10年続けてきた『アジアのウミガメとなれ』講義の終了、若い日本人が挑むスタートアップの資本と経営への新規参画を止めることにしました (でも昨年はヤンゴンのデリバリーベンチャーHi-Soに新規参画しました)。

で…今年なんですが仕掛りとなった…スタートアップ2社 (どちらも去年の10大トピックで触れてますね。)の設立に、取締役として加わりました。

1社は、クラウドファンディングに応募することが起点となった無人駅JR帯織駅直結『エキラボ帯織』から燕三条のものづくりを発信する株式会社ドッツアンドラインズ(3月31日設立)。JR東日本様には全方位から応援いただいており、12月にはEkiLabものづくりアワード2020を開催。200名以上の方々から素晴らしいアイデアをお寄せいただきました。新年の商品化&販売が楽しみです! 設立時のブログです→ https://katou.jp/?eid=post-4241

もう一社は、リョーマ/SYN以来の30年の盟友である田中泰延さんがつくる出版社:ひろのぶと株式会社(3月17日設立)。その経緯と理想についてはこちらのリンク先に本人が語っていますので、ぜひご通読ください。 僕が1992年に設立した広告会社:日広の当初の食い扶持は雑誌を発行する出版社の広告取扱でした。印税2割!という大胆なスローガンを掲げ、本物の良書だけを世に送り出します。

 

4:既存参画先:HiSoがシード普通株調達。 一様に投資モメンタムが下がり、資金調達が厳しくなるなど。

昨年末の段階では未公表だった新規参画先ミャンマーのHi-Soでしたが、1月の参画公表以降ほぼ一年を通じて資金調達活動のサポートをしていました。そして年末になってようやく資金調達を公表できる段となりました。また調達資金を見込んで、日本でも大活躍しているミャンマー人アーティスト/俳優である森崎ウィンさんにブランドアンバサダーにご就任いただきました。現在、首都ヤンゴンでは世界展開をしているフードパンダ、Grabと三つ巴のシェア争いをしている状況ですが、2021年は大きく飛躍を期したい所存です。

かたやコロナ禍の今年は既存の参画先の資金繰りが一様になかなか厳しくなった年でもありました。資金調達のモメンタム悪化しましたなー。参画先/社長個人への金策を実行せざるを得ない、という苦渋の選択をしたことも数度発生…とほほ。新規調達の多くは越年の憂き目です。 ぁそうそう…昨年の今頃、一生懸命にクロージングに励んでいたYUYU Beauty(Hi-Soと同じくミャンマーで事業展開)はいまも大株主を続けているソーシャルワイヤーの傘下事業となり、いまも元気に事業展開中です。

 

5:BTCは3月12日に大下落→11月18日にATH3年ぶり更新!更に続伸中。

今年3月12日、ビットコインはビットバンク創業以来の下げ幅となった39%の下落を記録しました。【ビットコインは人類の『価値』『通貨』についての常識を根底から覆す存在】と確信する僕もたまげました。BTCJPYは45万円内外まで急降下。行く末について常に前向きな僕もかなり動揺しました。そう、明らかに有り金をすべて突っ込むべきです。しかし僕はチキンでした。結局、動いたのは3月も末頃からになりました。しかも米株とか日本株、債券とかも下落とのナンピンに混ぜて。ビットコインはずっとガチホと決めているので、買ったら最後…利確できない己を自覚していたからでしょう。

その後、夏にかけて暗号資産界隈では分散型金融取引所Uniswapが突然に登場し、DeFi(デファイ)ブームがやってきました。が…暗号資産のマーケットは凪いだままでした。 そのブームが落ち着いた10月くらいから、さすがに世界的にバラマキまくった法定通貨のあまり具合が半端なくなってきたのでしょうか。流動性がしっかりあるアセットの分散的な選択で? 機関投資家がビットコインを買ったり、Micro Strategyという米上場企業が調達資金を全投下する勢いでビットコインを買ったことで未購入層も動きました。そして11月18日、遂に2017年末のビットコイン時価総額3265億USドルを更新(ATH)したのです(その後も12月27日にBTCJPYが290万円をつけるなど最高値更新中)。ビットバンク設立以降6年半…マーケットを見続けてきた僕にとっては味わい深い年末相場となりました。暗号市産業界全体の総括は代表:廣末紀之のものをぜひご一読くださいませ。https://bitcoinbank.co.jp/2020/12/991

さて、そのビットバンクはフルリモートへのスイッチもスムーズにでき 、2018年の業務改善命令以降に地道に取り組んできた努力が実を結び始めた今年となりました。大トピックとしては、販売所の開設、と新規ペア&暗号資産のお取り扱い再開。そしてビットコインの高騰に伴う商いの活況、が挙げられます。来年も更に全開ばりばりで一気に成長できると確信しています。

 

6:是永大輔さん、アルビレックス新潟社長を引責辞任。かたやアルビSは優勝。

新型コロナ禍に伴い、東京五輪含め多くのイベントが中止延期を余儀なくされた2020年、僕が取締役を務めるアルビレックス新潟が所属するJリーグもまた混迷する状況となりました。なんと3月の開幕戦を最後に4カ月もの間、公式戦が開催されないことになってしまったのです。この時期の、選手やスタッフ、フロントメンバーのストレスはすさまじいものがあったと思います

僕はシンガポールに留まりながら、Jリーグの再開を待っていました。そして日本の緊急事態宣言が明けた6月末。遂に開幕以降のリーグ日程が決定。無事に無観客での第二節の開催を確認して、僕は日本に/新潟に参ずべく、シンガポールを離れることにしたのです。 自主隔離期間を終えて、実際にゲームに帯同したのは8月2日の第9節の栃木戦(アウェイ)が最初でした。その後はほぼ2~3試合おきのペースで、第28節の岡山戦(ホーム)に至るまで新潟とアウェイのゲームを回れたのは、今後の人生の良い思い出になりそうです。…にしてもアルビのサポーター各位は最高でした。間違いなく日本一のサポーターに恵まれたクラブです。

いっぽうでアルビレックス新潟は10月中旬、登録選手が酒気帯び運転を行い…その後解雇となる不祥事が発覚しました。事案発生以降のフロント対応に甘さがあり、誠心誠意に対応したものの、新潟県下の一部のメディアからの批判が止まることなく…むしろ徹底的な追及姿勢が見えたことが因となり、社長:是永大輔さんが引責辞任せざるを得ない状況となりました。 100年続くクラブにすべく…家族をシンガポールに置いて単身新潟で全力尽くしていた、僕の御輿がクラブを去ることになってしまいました。 (己の無力ぶりに辟易する自己嫌悪にも陥りました。)

僕が運営するLENSMODEとしては、 帰ってきた是永さん率いるアルビレックス新潟シンガポール(こちらは2020年シーズン、リーグ優勝を果たしました♬)のユニフォームパートナーを、 これまで同様に2021年も継続していきます!

 

7: レンズモードグループの足元。

2008年6月のシンガポール移住時から今日に至るまで、僕の主たる収入は シンガポールとバンクーバーで営んでるコンタクトレンズの越境EC会社であるLENSMODEでの報酬です。お蔭様で事業開始以降17年が経過した今まで大過なく順調に事業を育んでくることが出来ていたわけですが、さすがに今回の新型コロナ禍には史上空前にビビりました。というのも在宅ってことになっちゃうとですよ、人前に出なくなり、コンタクトレンズ装用の実需が激減します。いや… 激減しました。具体的に市場が忽然と消えました。

人に会う予定のない日にはコンタクトレンズをせず、メガネで過ごす人が非常に増えました。これまで月あたり普通に30日装用していた人が、もし10日しか装用しなくなったらどうでしょう。そのままのペースが続くとコンタクトレンズ購入の総予算が1/3に減ってしまうのです。

ただ、一方でこれまで通販でコンタクトレンズを購入していなかった…ガチで眼科で処方(指示書と呼ばれています)をもらい、お近くの店舗で購入していた方々も、新型コロナ禍でいよいよ行動様式を変えた方もけっこうおられました。この期に及んでは、さすがに病院・医院に行くのは憚られる、といったマインドセットの方々の発現です。特にLENSMODEは国内の通販各社が取り扱っていない、事実上…メーカーが製品流通を差配し、通販を行っている国内社に流通しないようにしている製品があります。(ご関心あらば、ご調査ください。)これらをご愛用の方々の大きなボリュームがコロナでご購入チャネルを変更していただけた。これは有り難かったです。結果として、トータルでは大きな凹みにはなりませんでした。本当にきつくなったのは駅前ビルやモールのなかの箱うりチェーン店でしょうね。

 

8: 体型、見た目が変化。金太郎細胞効果。ネット上の名前を変更。

仕事の話しはこのあたりにしておきましょう。今年はなんせ己に向き合う時間が長かったですしね。3月のブログにも書きましたが、昨年12月に2回目の金太郎細胞(骨髄由来の他家/間葉系幹細胞)の点滴を投与したことを契機に、見た目と体型が大きく変化いたしました。 ひとことで書くと金太郎細胞の点滴投与の効果で『新陳代謝が良くなった』ことで変化したんだと自己分析しています。

僕だけではありません。去年から今年の3月まで、金太郎細胞点滴をクアラルンプールにてご案内させて頂いた皆様も、3人に2人の確率で、かなり良く変化している、或いは本人の満足度が高い状況です。

見た目が変わったこともあるし、12年のウミガメ作りミッションも一区切りついて…新しい12年が始まったこともあるので、この機にネット上の通称も変えることにしました。ブログに経緯などを細かく書きましたが『加藤順彦MSC』を名乗っていますので、皆さま、よろしくお願いします。

 

9:痛風発症。治療薬フェブリク常服者へ

体型、見た目の変化は起こりましたが、いいことばかりではありませんでした。東京に一時帰国して一ヶ月が経った頃の8月11日… 突然に『痛風』が発症しました。驚きました。たいへんでした。こちらについては記録を取っておく必要があると思い立ち、3回にわたってブログにまとめましたので、ご関心ある方はぜひご一読くださいませ。

お蔭様で経過は順調であり、尿酸値も5.0以下に抑えることができています。離日前の12月26日からは、遂に常服薬のフェブリクを20㎎から10㎎へ減薬することを許されました。このまま快方へ向かわせ、最終的には断てるようにしたい所存です。

 

10: 大阪都構想住民投票 敗戦。
今年の最後は政治ネタです。ご存じの方もおられると思いますが、僕は結党以来…一貫して『大阪維新の会』を熱烈に支持してきました。故郷であり、拠り所である大阪の未来は『大阪都構想』の実現に掛かっている、とずっと信じてきました。そして、5年ぶりに行われた大阪市の住民投票…今回こそ絶対に勝てる、勝つしかない、と!維新を嫌われている方も数多くおられることもかえりみず、SNS上で積極的に発信し続けてきたわけです。

で、今回も惜敗。またしても膝から下の力が抜けましたわ。もう府市統合は当面、諦めました。こうなれば、この先いつまで維新が大阪府と大阪市の一体行政を司り続けられるのかはわかりませんが、それまでに出来る限り為政の仕組みを統合し、広域行政については大阪府が担っていくことで、実質的な行政の一元化を果してもらいたい、と思います。

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新型コロナ禍はブラックスワンであり、不可逆なパラダイムシフトだ、と確信し、文字にしました。 https://katou.jp/?eid=post-4288 僕はこの段階では死者は7月までには100万人に到達するだろうと考えていました。

今日12月30日、WHOの発表してる公式な新型コロナによる死者数は、実際には180万人に満たない数です。つまり勢いは4月のブログを書いた当初からはかなり鈍化している、と言えると思います。

結果は、全世界の医療関係者、為政者、無数のリーダーたちの努力によるものだと思います。そして僕自身はこのコロナ禍は世界各国の封じ込め対策とワクチンの普及によって、 2021年中には沈静化し、その以前の状況を取り戻すことができると考えています。明けない夜はありません。

 

図らずも新年をシンガポールの…蟄居中の隔離部屋で迎えることとなりましたが、くる年も焦らず、時間を大切に、過ごしたいと思っています。皆さまも良い年をお迎えくださいませ。