新コロ禍の間、日本のコンタクトレンズ市場において何が起こったのか
コロナ禍初期の3月19日16時55分(日本時間)、武漢での新型コロナウィルス発生からの2か月弱で、日本市場において、使い捨てコンタクトレンズの市場概況がどのように変化しつつある、と僕が感じていたのか、端的にまとまっているツイートをしていたので、先ずはこちらを
コンタクトの消費ペースは落ちてますし、カラコンは駄目ですが…新客様が増えてます。(例年以上に今年は増えてる。)
そう、今まで眼科で処方を貰ってた人、箱売店(アイシティやメガネスーパー)で買ってた人がネット通販にスイッチしてるんです。新コロでEC化率は上がってますよ。間違いなく。— 加藤順彦MSC (@ykatou) March 19, 2020
あれから8ヶ月が経過しました。
実際にこの新型コロナ禍の間に、日本のコンタクトレンズ市場において何が起こったのか、それを僕がどう感じているのか、を纏めておきます。
***********
総論としては、初期の感覚のまま、実際が経緯しました。
則ち、そもそも使い捨てコンタクトレンズは外出時装用が主用途。ユーザー様は自宅ではメガネをしています。
故にコロナ禍においては、コンタクトレンズの装用需要の総量は減少いたしました。
但しメガネとマスクの相性は悪く(曇ります!)、外出時はマスクで顔を覆われることもあり、むしろ目のアピールが重要なのでコンタクトレンズ装用率は上昇したのではないでしょうか。
かたや弊社LENS MODEは新客が増えました。
最大要因は国内のコンタクトレンズ装用者の多くが、地元の眼科医の隣 や 駅前ビルやショッピングモールでのテナント出店するコンタクトレンズ販売店(業界では箱売り店、と呼ばれています。)での購入を避けるようになったことがあるとみています。もともとネット通販で買えるという基礎認知はあったけど、実際には購入体験のなかった潜在層が動きました。
とりわけ日本国内に本社のあるコンタクトレンズ通販他社ではメーカーの流通規制上、購入できない製品(クーパービジョン製品、アルコントータルワン等)の店頭消費から越境ECへのシフトが激しかったように思います。
この結果もあったのでしょうか…
これまで国内のコンタクトレンズ通信販売会社とは取引のなかったクーパービジョンも、遂に口座開設を始めました。
在宅率が高まった=外出自体が 減ったことでコンタクトレンズ装用の総需要は減った。つまりメーカーはどこも厳しいのです(国内に限らず)。カラコンも同様の状況です。
LENS MODEも新客は増えましたが、既存顧客の消費ペースが全体的に落ちたので業績そのものは昨対並となっています。
すなわち、いま厳しいのは町の眼科医、そして駅前やショッピングモールでのコンタクトレンズ箱売り店です。