アジアで圧倒的に成功する日本人のロールモデルをつくりたい|ベンチャー通信 2015年8月号

 

勝手に文字起こし=デジタル化 する自身のインタビューシリーズの8つ目は、月刊「ベンチャー通信」2015年8月号に掲載された特集『世界注目ベンチャーMAP』14ページのもの。

これ内容的にはもうウミガメそのままの感じですね。実際にこの前年2014年には、僕がAGRIBUDDY、ビットバンク、KAMARQと今まさに世界に挑戦しているウミガメを期すスタートアップに参画したタイミングであり、読み直すと往時の心中が文字に映っています。

 

同じページに2010年から、CROSSCOOP Singaporeを共にはじめた関泰二さんと、今も共に美容室経営を続けている岩井一隆さん(現 Studio25 )が掲載されていて嬉しかったかなぁ。

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アジアで圧倒的に成功する日本人のロールモデルをつくりたい

エンジェル事業家 加藤順彦

 

ーー ASEANで成功している日本人起業家はいますか。

まだ圧倒的に成功した人はいないと思います。

そういう人が出てくるためには数が大事です。挑戦する人の数。よくウミガメに例えるんですが、ある浜で生まれたウミガメ5000匹の卵から1匹だけが元の浜に戻ってくる。圧倒的な量があって、はじめて一つの成功が生まれるわけです。

起業も同じだと思います。アジアでたくさんの日本人が挑戦して、その中からひとりの圧倒的な成功者が出てくる。私はそんなアジアでの成功のロールモデルをつくりたい。

 

ーー そのために、具体的にはどんなことをしているのでしょう。

ハンズオン型のエンジェル投資ですね。マイノリティシェアホルダーとして資本と経営の両面で関わっています。これまで5年半で17社に関わってきました。基本的には”社長の話し相手”的な立場です。経営のよろず相談というか。資本政策から社内トラブルまで。

私は日本で16年間、自分の会社を経営していたので、その経験をもとに実践的なアドバイスをしています。

 

ーー最後に読者にメッセージをお願いします。

いま足りないのはロールモデル。これからはアジアの時代なのに、アジアで活躍する日本人のロールモデルが思い浮かばない。そこに悲しさとやるせなさを感じてきました。むかし日本の子供は野球選手に憧れました。なぜならそこには王・長嶋という圧倒的なロールモデルがあったから。だから後を追う人が続々と現れた。そして日本の野球は強くなった。

いつの日かそんなロールモデルがアジアの日本人経営者にもあらわれて、日本人が大勢アジアで活躍することを願っています。

起業家を志している人へのアドバイスは 「起業家のすぐそばにいるべき」。 起業家と同じ体験をして、一緒に七転八倒すればいい。それが自分の血肉となり、自分が起業するときにすごく役立ちます。みなさんも夢を大きくもち、頑張ってください。