新しい商売と雇用を創造する起業家こそが社会を明るくする

2020年5月14日

 
「シンガポールの高等教育機関(大学・ポリテクニック)で学ぶ学生の80%以上が将来の起業に興味があると回答、調査に参加した世界19ヶ国の学生の中でも最もその割合が高い国の1つだそうです。」
と @studySingapore さんからtweetが。へぇすごいなぁ。日本とまるっきり真逆ぢゃないか。
・・・あらら、こんなインタビュー映像も Who wants to be an entrepreneur?

ずっと「起業家こそが社会を明るくする」と信じてきた。理由は単純。起業家は新しい商売と雇用を創造できるからだ。そして既存の産業界に新陳代謝を促すことで、私たちの社会を活性化することができる。その存在は極めて大きいはずだ。そいえば今年も年頭に、その思いを新たにしていた。

60~70年代、ホンダやソニーに代表される新興企業の躍進が日本の経済を牽引していた。
がバブル崩壊以降、GDPの成長が止まった日本は、官民が結託して既得権を強化し、新しい企業が生まれない流れを作ってしまった。

世紀末~21世紀初頭、ビットバレー&新興市場のブームで日本は再び覚醒しかけたように見えたが、、、ライブドア事件でこの構図はむしろ更に強固になってしまい、いまや日本は若者が起業を目指さない/起業家に憧れない国になった。

今の日本は、目立ってる起業家を潰れるまで叩き、なかったことにしてしまう。マンションデベも短期業務請負もネット系も・・新興市場ごと潰された。
アフォ&残念すぎる。どうしようもない体たらく、自虐、情けない。

とはいえ、んなことをぶつくさ言ってても仕方ないので、いっそ自ら外圧になってやろうと、こうやって外から刺激しているつもりの日々だったり。

日本は猛烈な閉塞感に覆われている。それは事実。だから僕も微力ながらなんとかしたい。

先日、今のそんな状況をご自身なりの表現方法で憂いてる?勝間和代女史とひろゆき(西村博之)氏の討論があったようなんだけど、その中のテーマに【若者への起業促進】もあったので録画をYoutubeで観てみた。しかし・・あれれ、起業ってそういうことだっけ。

更に、これを受けてか 尊敬する 金融日記|藤沢数希さんが 
起業とサラリーマンどちらが得か?
というエントリをポストされた。

お・・お金持ち?か、安定?か、ですか。僕は起業は金持ちになるための手段というか、得(カネ?)とは事業の成長についてくる結果/成果であるべきかと。

加藤はそもそも起業とは損得の比較でするべきものではないと思う。社員でいる方が得なのかとか、考えて起業しても、それは上手くいかないと気がする。
己が「成し遂げたいこと」を実現するに起業するか被雇用者でやるか、という観点で、何れかを決めるべきなんじゃないのかな。

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大学生の80%が起業志向のシンガポールの状況の一方で、日本ではこうだ
“起業家志望”が過去最低を7年連続更新「今の会社に一生勤めたい」過去最高57・4%

まぁそれも致し方ないのか。
リクルート社が毎年発表している「大学生の就職志望企業ランキング」の4月7日に発表された最新ランク。そこに日本郵政・・。なんという安定志向。
就職人気第4位! 若者の希望の星、日本郵政

小生が昨年より関西学院大学商学部の教壇にて担当させていただいている講義「実践経営者論」では、アントレプレナーシップを萌芽させよう!とけしかけてはいる・・がこの日本の概況を観ている限り、道は険しい。

ちなみに実際、大学生の妄想だけでなく、現実社会でもシンガポールの高級官僚の野心はすごい。皆さん、既にたいへんな高給取りにも関わらず(シンガポールの官僚の給与は世界一水準)それに甘んじず35歳前後に早々に退官して、起業したり、あるいは欧米のグローバル資本のアジア・パシフィック部門のexectiveになる人も多いのだ。

やはり環境の差はとてつもなく大きい。
そして、これを根本的に変えるなんてことは道程抜きでは絵空事でしかない。

結局、小さくても具体的な成功事例/ロールモデルを一つずつ創っていくしかないのだ、と痛感しつつ、明日も若い起業家に会いに行くとしよう。