清志郎さん逝去 と 802の20周年

2020年5月11日

 
エアチェックと宝島の頃、僕の中学・高校時代のアイドルだった
忌野清志郎さんが4月29日 あの世に旅立たれました。

「トランジスタ・ラジオ」「スローバラード」「よごれた顔でこんにちは」「上を向いて歩こう」「君が僕を知っている」

想い馳せて、アタマんなかに流れるのは、優しい緩やかなR&Bの名曲ばかり。

そんな彼の最後の仕事ともいえるトラックが、FM802の20周年記念曲「Oh! RADIO」であることを知りました。

どうやら4月から5月一杯まで802ではヘビーローテーションされているらしい。
だけどシンガポールくんだりのラジオにゃ流れない、
残念だけど、知らないメロディー、聴いたことのないヒット曲です。

ていうか これCD化の予定もないというプレミア作品らしく、
大阪で、FM802で、聴くしか耳にする方法がない様子。

と聞くと余計に聴いてみたい。はやく大阪に帰って802を聴こう。

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それにしても、そうか、もう20年なんですね。
あの頃、開局したんやもんなぁ。おめでとうございます。

FM802バブルの絶頂期に相応しく、きわめて華々しく開局しました。
(いま思えば、ここんちも平成新局の流れだったんだなと思います)

十八歳の感性”を謳い、ターゲット年齢を16~34歳とした同局はFunky Music Station を掲げて、1989年にスタートしました。

先進的な試みは独自の選曲や番組のスタイルに留まりませんでした。
ヴィジュアル・デザインには黒田征太郎さん(アメリカ村の壁画!)を起用し、斬新な数種類ものロゴタイプの露出戦略を徹底的に展開したのです。

そして、このファンキーなテイストをそのままに表現した販促策が「802バンパー・ステッカー・キャンペーン」でした。

さまざまな場所で配布したFM802ロゴのステッカーを自分のクルマのリアバンパーに貼っておくと、大阪市内を巡回している“ファンキーカマロ”(ドハデな802仕様のペイントが施されたシボレーカマロ;3世代目)がステッカーを貼っているクルマを見つけて、オンエア中にそのクルマのナンバーを読み上げ、ドライバー本人が折り返し802に電話をするとプレゼントがもらえる!という企画。

実は僕が取締役だった当時(90~91年)
リョーマで作業の孫請けをさせていただいてたのが、そんなキャンペーンの主役だった”ファンキーカマロ”の「流し運転」でした。

日々、リョーマの社員とバイトが交代で大阪市内を縦横無尽に走り廻り、リアバンパーに「802バンパー・ステッカー」を貼っているクルマを見つけては、局に連絡をしたり、交差点や繁華街に乗り付けて、群がる人々にステッカーを配っていました。

いま考えれば、けっこうベタかつ破天荒な企画ですが、社会現象になるほど流行ってました。

当時、空前のヒットとなったこのキャンペーン等で撒いたステッカーは、後に1000万枚を越えたそうです。

あの頃の名残のバンパー・ステッカーを貼っている 古い味のあるクルマが
大阪の街をぼちぼち走っているのを いまも見かけます。

今夜も大阪のカーラジオに流れるFunkyなStationから
清志郎さんが創った
僕の知らないメロディーが
聴いたことのないヒット曲が
空に溶けていることでしょう。

愛しのキヨシロー 冥福をお祈りいたします。 合掌