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マザーハウスに刮目。経済を、産業を、雇用を創るということ。(後編)

 
6月12日。僕らはまずただひとりのダッカ駐在の日本人であり、デザイン創作活動においても山口さんの片腕(生産管理兼デザイナー)である後藤愛さんにホテルまでお迎えに来ていただきました。

早速リキシャにのってレストラン『トプカピ』に移動。まずはダッカ法人のディレクターであるモインさん、後藤さんとランチなのです。



ダッカの街は全国的なハルタル(政治的暴動)でぴりぴり。
そもそも、今回のハルタルこそ政治デモですが、概して2〜3回に一度は繊維皮革業界の賃上げストライキということなんですけど…モインさんも後藤さんも実に明るい。

そんな市井の事はマザーハウスの直営工場マトリゴール(=ベンガル語でマザーハウスの意)には全く関係ないようで。

ハルタルのせいで、バングラデシュのほぼすべての企業が臨時休業となるその日。マザーハウス|マトリゴールでは全従業員が『当たり前に』出勤し、操業していました。

◆みなさんニコニコ、楽しそうにお話ししながら、キビキビと作業されてます。
ジュードの加工工程。生地にノリ塗ってたりとか。



◆後藤さんに製造工程、革のどの部分を製品に使うのか、のアタリをつける作業をご説明いただいています。



◆パタンナーのモルシェドさん。デザインから商品のサンプルを創る作業をされています。すべての商品のパターンを作っておられるそうです。まさに職人芸。



◆こちらは、マザーハウス創業のヒントにもなった「黄金の糸」ジュート生地のアタリつけ作業。黙々とてきぱき進んでいきます。



◆カバンの取手をつけている作業でーす。ちょっとだけやらせて貰いました。



◆いま目の前で完成したばかりの同社製品と一緒に記念写真。湯気が出ているのがハッキリとわかるでしょ。



このマトリゴールで働く8割以上が同じ地方の出身者。家族ぐるみの知り合い同士。もともと当初の工員のツテでの採用がいちばん多いそうです。



元々ダッカ近郊で、バック・皮革業界で働いていた皆さんが転職してきて、いま働いているメンバーの平均年齢は23〜24歳。ここにいる子達はみんな16.17歳くらいから働いているそう。若手の社員でも6〜7人の大家族をささえているんです。



業容拡大&ダッカ中心部の家賃の高騰につき、マトリゴールは近日、現在の場所から1時間以上はなれたところに移転が決まっているのですが、引越しにあわせて従業員の9割以上が一緒に新工場近くに引越し、引き続き勤務される予定ということです。すごいロイヤリティですよね。

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もちろんマザーハウスさんには工場見学の申し入れが引きも切りません。ただ、やっぱり見学はどう考えても作業効率を低下させてしまいます。

そこで同社はそんなファンのために、2009年からHIS とタイアップしてツアーを実施されています。一回20名程度。ツアーでは既存製品の販売などは行わず、お客さん自身が素材を指定してオリジナルのバッグを作製していくのです。
(3月の震災直後のツアーに参加した方のブログがとても面白いのでご覧ください。…読んでみると、なんかキャンセルが相次いで5人しか参加しなかった模様。えー!超お得じゃん。参加した皆さん。)

この企画についてお話しを伺って、僕がいちばん感動したのは、そんなファンの皆さんと取り組む作業を、現場の皆さんがいつの頃からか、自分から『ハッピーデー』と言い出した、というエピソード。

製品を愛用してくれている日本の消費者と一緒になってマンツーマンでカバンを作る、ということが、彼らに誇りを与えたんでしょう。カバンつくりを「教える」ことは、メンバーの自信にも繋がっている、と後藤さんはおっしゃります。

僕は頷きながら、目頭が熱くなりました。
今では、このツアーで日本からお客様が来る日にはメンバーはみんなお洒落してくるそうですYO!♪

9月以降、二ヶ月に一度やるはやるそうなので、HISやマザーハウスさんのホームページに今後もご注目ください。

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生活することで一杯の(毎月、ハルタル=ゼネストが起こるような)凄惨過酷なバングラデシュのなかで、…この会社こそ、バングラの「ロールモデル」なんじゃないのかな、と感じました。

ビジョンとフィロソフィ、そしてものづくりの姿勢、こだわり、生産者と消費者のフラットな関係性… ぼくはいつしかパタゴニアを思い起こしていました。

経営すること、製造することは、経済を、産業を、雇用を創るということ。
みなさまもこの機に是非マザーハウスさんを注目してくださいませ。
 
Posted by 加藤順彦ポール | comments(0) trackbacks(0)
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