深センこそ、中国ものづくりの中心地なんよ

2020年5月14日

 
3月上旬、昨年の10月に続いて再び深センそして東莞に行って来ました。
でも、その直後に東日本大震災があったりして…軽く絶望している間は、しばらくその遠征記を書く気なれませんでした。

でも、いやアレですよ、深セン・東莞すごいところなんですよぅ やっぱ。気を取り直して、ちゃんと書き残しておかないとね。

深セン・東莞は、世界の工場中国の中心の中の中心といえるところ。
中国の沿岸、古都広州で有名な広東省の沿岸にあるのが深センです。もうひとつの中国である、あの香港からクルマでわずか50分、のところにあります。

今回も香港の空港で待ち合わせして、一緒に深センに入ったのですが、ぶっちゃけたいへんです。時間的に余裕があるならば、成田からもシンガポールからも、深センの空港に直接入る便が本数は少ないですがあるので、そっちのほうがいいと思います。

僕はシンガポールから、まず香港。オーストラリアのLCC、Jetstarで入りました(総額107Sドル=約7000円)。飛行機で4時間弱なので、飛行時間は東京からとほぼ同じですね。香港の空港は、無条件ですぐにwifiが繋がって素晴らしいです。

新界にある空港から深センは地続きで、バスや乗合タクシーで向かうのが一般的です。
15分ほど走ると、すぐにボーダー(国境)がやってきます。そう香港と深セン=中国はそれぞれ別にイミグレーションがあるのです。(だから香港経由で中国入るとパスポートは新しいハンコだらけになります)抜けると、そこは中国。深セン市街までは更に30分ほどです。

深セン。経済特区に指定され、いまや中国最大のものづくりの要所であり、かつ証券取引所(外国人も投資できるB株を取り扱う)も設置されている中国屈指の金融センター&グローバル都市。
1980年、隣り合わせる香港の返還(1997年)を控えた鄧小平氏の指示により深セン経済特区の指定がされて以来、莫大な外国投資を誘致したことで、精密機械やパソコンや白物家電、電子機器、AV機器…などの製造業が中国内でも随一の発達をしています。近年では情報通信産業やサービス業も急速に発展しています。

中国の沿岸部に始まった猛烈な近代化をリードしつづけ、いまや1500万人の人口(世界15位)を擁しています。2010年の深セン市の総生産は9500億元(1441億ドル)。中国国内では、上海市、北京市、広州市に次いで第4位で「1兆元都市」目前の状況です。

とはいえ、実は当地は30年前(1980年)はあたり一面、漁村、奥は田園地帯でした。当時の人口はわずか3万人程度だったそうです。それが30年で500倍超の1500万!
中国全土から一気に大勢引っ越してきた関係で、広東省第2の都市にもかかわらず、広東語が喋れる人がほとんどいません。それどころか移民の街すぎて、ある意味で中国で最も北京語(標準語)で喋る人が多い、とも言われています。短期間で中国全土から人が集まったので、どこの方言も普及しなかったということですww。

◆参考;シンセンのご案内
(記事中、人口が1200万と紹介されており、結構古いサイトかと、思われます)

そして深センにはお隣の東莞にもまたがって、あのApple、ソニー、デル、HP、ノキアなどの製造を一手に受けている(という噂のw)世界最大のEMS/ODMである通称FoxconnことHon Hai =鴻海精密工業があることでも有名です。従業員数はなんと100万人以上。いまや売上高は8兆円!。

僕はHon Haiの工場の中には入れてはいません。ですがHon Haiに出入りをしているという下請けの部品&金型工場、そして、、、それら無数の零細企業が集積している、秋葉原の数倍はあるであろう電気街に訪れました。

Hon Hai自体がいまや世界一Andoroid端末を作っていると言われていますが、そのほかにも無数のアッセンブリ業者がいるそうで、インドネシアで2000万台以上流通しているローカルのAndoroid端末はほぼ全て深セン製ということをジャカルタの友人から聞いたことを思い出しました。

電気街の周りには時計、服飾、カバン等革製品、白物家電、、、HonHai 以外にもあらゆる消費財産業の末端工場、作業所も集中していました。一見の価値アリですよ。

これは、なんと言っていいのか、ぴったりの言葉がみつからないのですが、敢えて言えば「深セン市自体が巨大なジャストインタイム=カンバン方式で生きている」と感じました。

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ところで深センは物騒な中国の中でも特に犯罪率が高いことでも知られています。お越しの折は、気をつけてくださいね。年内にもう一度行くつもりです!

しかしアレですね。震災を間に挟んだので、なんか行って来たの、つい先日なんですけど、ずいぶん遠い昔のような気がします。